2014年6月26日木曜日

『「仕事ができるやつ」への最短の道』について

「仕事ができるやつ」への最短の道という記事を読んだ。
私はかつてこの効果を体験したことがある。

かつて会社勤めをしていた際、研修でグループワークをやった。
7-8人のグループで課題を話し合うのだが、お互い初対面であり年齢も異なるメンバーである。簡単な自己紹介をするも、それぞれに遠慮と緊張が見て取れた。

数秒の沈黙に私は「まずいな」と思った。そこで私が口火を切った。
「まずAという問題があるとは思うんですが……」

するとどうだろう。
「いや、その要因はかなり小さいよ。むしろBの方が」
「ですね。あと場合によってはCが関わることも」
という風に議論が回り始めたのだ。


私はその中で一番の若手であり、課題についての理解もなかった。
だが否定されるのを前提で一声を発したのだ。
結果私のグループの発表は褒められた。
というより他グループの議論が全く成り立っていなかった。

見かねた講師が、第二課題に移る前に、私のグループの数人を他チームのメンバーとトレードしたくらいだった。
能動性を他グループに移植したのだ。
他グループに移ったメンバーは新チームでも議論を動かした。1度能動性が回り始めると環境が変わってもまだ持続する。あるいは触媒として選ばれたという自負が作用したということもあるだろう。彼らは他チームにも火をつけ、研修は成功に終わった。


この研修で私の自発性を褒めたものはない。だがそれでいい。「仕事ができるやつ」という評価はなくても構わない。ただ能動性や自発性は伝播し増幅し、自分にも良い影響として返ってくる。

私はこの研修での感動をまだ鮮明に覚えている。そしてそれ以来、専門外だろうが自信がなかろうが、自分から発言するようにしている。

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